毎年今頃は観察舎芝生帯でセミ羽化観察会を開催しているのですが、
今年は新型コロナウィルスの影響で開催中止としています。
けれどもセミは梅雨も明けましたしどんどん羽化をしていますので
観察自体は何の問題も無くできます。この週末は懐中電灯と虫よけ
装備で夜の散歩はいかがでしょうか。
1.下見
まずはセミが居なければ話になりません。日中公園などで
羽化していそうな場所に当たりを付けておきましょう。
チェックポイントは
・地面に人の指ほどの穴が開いている
幼虫は地中で木の根から養分を吸っています。
大きな木の周りをのぞいてみましょう。
・抜け殻を探す
地面から出た幼虫は木を登り、葉先で羽化を始めます。
丈の低い草やベンチ等の人工物でも気にしないようです。
ちょうどいい場所があるのか好みが似るのか集中している
場合も。
2.観察
早ければ夕方6時半頃から出始める個体もいるようです。
地面を歩く幼虫を踏まないようライトは足元から照らしながら
移動しましょう。
ポジションが決まったら背中に切れ目が入り、脱皮が始まります。
エビぞりで脚が出たら
体を元に戻して尾部を引き出します。
そのままぶら下がり、翅を伸ばしていきます。
背中から出始めてから上の画像の状態になるまで
約小一時間。この後、翅が乾くまでじっとしています。
右の個体はだんだんアブラゼミっぽく色づいている。
この間セミには手を触れてはいけません。翅がうまく
固まらずに飛べなくなってしまいます。
たいていお子さんは途中で飽きてしまい、最後まで見て
感動しているのは保護者の方だったりしますが、夏の夕涼み
がてらチャレンジしてみてください。
蚊に刺されまくるので虫よけは必須。場所によっては
住宅地も近いので騒いだりして通報されないようご注意ください。
観察舎の敷地では駐車場から観察舎までの芝生帯、特に
白鷺公園から観察舎の区間が見やすいです。外灯は無いので
枝や木の根には気を付けて。
おまけ
8日、野鳥病院仮設禽舎に落ちていたトビのペリット。
アブラゼミ幼虫の破片が多数。小屋の網内外に
抜け殻が付いていますが、運悪く食べられてしまう
個体もいるようです。
ラベル:昆虫